出版社とのやりとり
新聞・週間誌・書籍などで本会の活動が紹介されていますが、時には、誤解や、十分な取材無しに事実とは異なった内容が紹介されることもあります。放置することができない内容に対しては、会は毅然とした態度で、対応してきましたし、今後もこの態度は変わりません。
過去に何度か、抗議しましたが、ここでは、例として岩波書店とのやり取りを掲載します。
現在、岩波書店との間に何の問題はありませんが、記録として、掲載しています。これらの記事は会報の『再生』にも掲載されました。
--------------------------------------------------------------------------------出版社と著者に謝罪と本の回収廃棄など申し入れ
岩波アクティブ新書「死ぬ前に決めておくこと」が本会の信用・名誉を毀損
2002年3月に岩波アクティブ新書 松島如戒著「死ぬ前に決めておくこと」が出版されたました。 本会はこの本が出版された直後に内容を検討し、「散骨をしている任意団体」とは、名指しはしていないが、明らかに「葬送の自由をすすめる会」を指すと判断し、岩波アクティブ新書編集長と著者に対して関係部分の訂正と削除を求めました。
これに対して両者は連名で「本書の執筆にあたっては、著者の経験および公刊されている資料などをもとに記述していて、個別の取材はしていない。重版の際は当該箇所を適切な記述にする」という回答を文書で送ってきました。
この回答で、
①この本で言うところの、散骨している任意団体とは本会を指していること
②著者は本会に対して電話一本の取材する努力もせず、きわめて安易な態度で書いていること
③一片の謝罪もなく、著しく誠意に欠けること・・・
が明らかになりました。
このため、会は出版社と著者に対して謝罪を強く求め(2002.5.1に出版社と著者に謝罪と本の回収廃棄など申し入れ)、あえて法的手段に訴えることも辞さない態度で臨みました。
これに対し、出版社側は本会に関する問題部分を2刷で削除したうえ、謝罪文を寄せてきたものです。
これらの対応を検討した結果、本会では抗議した主旨は不十分ながら達せられたと判断しました。また、安田会長が岩波ブックレットで「お墓がないと死ねませんか」を出している関係などもあって、岩波書店との間で長く係争を続けるのは好ましくないとの配慮もあり、不満な点も残るものの、今回の謝罪文を機に和解の道を選ぶことにしました。
事の発端は、本会がNPO法人化を進めているにもかかわらず、いま任意団体であることをとらえて「債務不履行を含む悲惨な事態」を招きかねないとする、取材不足からの短絡的偏見による不適当な表現にありました。
この点について、本会の申し入れ書で明確にしたように、債務の履行を責任をもって確保できる体制を有しているか否かは「任意団体か、法人か」という尺度で決められる問題ではありません。むしろ、葬送、霊園ビジネスをめぐって宗教法人やNPO法人の形を装いながら、非営利は看板、実質は暴利をむさぼるに近い“業者”がいるのも現状です。本会は今後こうした面にも厳しい目を向けていきたいと考えています
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■2002.5.1発出の 申し入れ書の内容
東京都千代田区一ツ橋2-5-5
株式会社岩波書店 代表取締役 大塚信一殿
東京都千代田区九段北1-9-5-704
NPOりすシステム内 松島如戒殿
葬送の自由をすすめる会 代表者会長 安田睦彦
上記代理人 弁護士 梶山正三
申し入れ書
冠省 当職は、葬送の自由をすすめる会会長安田睦彦の依頼を受けて、同会の代理人として貴社及び貴殿に対し、次のとおり申し入れをします。
貴社が「岩波アクティブ新書」の一冊として本年(2002年)3月5日付で刊行された「死ぬ前に決めておくこと」(著者松島如戒氏)の44ページ以下に次の記述があります。
『しかし、現在私が知り得る範囲では、散骨の運動をしている団体は法人ではなく、任意団体である。意欲的な人が活発に運動を進めている間はよいが、そのような人がいなくなった場合、その運動はどうなるのか。運動はともかく、前金を預かって「散骨する」という債務の履行責任はどうなるのか。たいへん気がかりである。』(途中略)
『団体に法人格があれば、清算・破産いずれにしても、存続が危うくなった際の債権・ 債務の法的処理システムが確立しているので、まだ救いがある。任意団体では利害関係者の一員としては、全く手掛かりすらつかめないという悲惨な事態すら想定せざるを得ない。運動実績の豊かな団体であれば、社団・財団という公益法人化の選択も可能であろうし、NPO法人ならただちに設立可能なはずである。可及的速やかな対応を期待したい。』(以下略)
上記記述における「任意団体」が当会を指していることは明白であり、先に当会会長の安田から貴社アクティブ新書編集長桑原正雄氏及び松島如戒氏に宛てた抗議文に対する返書においても、当該事実は当然の前提として回答されていました。
当会は、NPO法人化に関するメリット・デメリットをめぐる内部的な多くの議論の結論として、前記本の刊行される2ヶ月前に既に同法人化を理事会決定し、現在その手続き中です。それはともかく、中小の法人はもちろん、巨大法人でさえも、突然の倒産により、債務の履行を確保できず、多数の債権者にしばしば「悲惨な事態」を招来していることは周知の事実であり、債務の履行を責任をもって確保できる体制を有しているか否かは「任意団体か、法人か」という尺度で決せられる問題ではありません。
上記記述は、当会に対する何らの問い合わせや調査もなく、理由にもならない理由により、あたかも、当会の債務の履行責任が確保されない惧れがあるかのような印象を読者に与えるものであって、当会の信用を著しく毀損し、かつ、自然葬推進の啓蒙活動とその良識ある実施に全力を傾注してきた当会の名誉を著しく毀損するものです。 よって、出版社である貴社と著者である貴殿に対し、次のことを要求します。
1)上記記述の当該部分が、当会の信用及び名誉を毀損するものであることを認め、 当会に対して文書で謝罪の意を表すること。
2)朝日、毎日及び読売3紙の朝刊一面又は社会面に、上記記述の当該部分が、当会の信用及び名誉を毀損するものであることを認める旨、及び当該記述に関して、当会及び前記刊行本の読者に謝罪する旨の「謝罪広告」を1回掲載すること。
3)上記刊行本の全てを回収し、廃棄処分すること。 本書面到達後10日以内に、以上の申し入れに対するご回答を当職宛てにされたい。
△ top 早々
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岩波書店からのおわび
葬送の自由をすすめる会 会長 安田睦彦殿
拝啓
時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
貴会からのお申し入れにつきましては、取材不足などからご迷惑をおかけした点があったことをお詫び申し上げます。訂正させていただいた第2刷を改めてお送り申し上げますのでご査証ください。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
敬具
2002年7月1日
株式会社岩波書店
編集局部長 小野民樹
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