会長室より

ごあいさつ

president of society

 遺灰を海や山に還す自然葬は、私たちが運動を始めたころは違法のように思われてきました。それに対して私たちは葬送のために節度ある方法で行われる限り、墓地埋葬等に関する法律や刑法の関連する規定にふれるものではないと主張し、理論的確信をもって1991年(平成3年)の秋、相模灘で第1回自然葬を行いました。

 これについて示された法務省、厚生省見解もその正当性を裏づけました。ここにわが国で初めて葬送の自由という基本的理念が確立、日本の葬送の歴史の上で画期的1ページが開かれたのです。

 1991年2月に会が発足してから、20年になりました。全国12支部の約15,000人の会員に支えられ、「葬送の自由」も「自然葬」も、社会に認知されるに至りました。既に北海道から沖縄まで海に山に自然葬も1,521回2,660人を数えています。しかし古い葬送習俗が依然として残る一方、高齢化社会をねらって葬送をめぐる“商戦”も目立つようになりました。

 本会にとどまらず散骨ビジネスの業者、墓形式の樹木葬、散骨方式の植樹葬などの寺院、民間団体、一部自治体、それに個人による自然葬と広がりは多彩です。こうしたなかで墓に入れるための時代遅れの墓埋法を廃して、自然葬を積極的に認める葬送の自由を原則とした葬送基本法をつくる必要があります。それにはしっかりとした市民運動体が不可欠です。それを担うのが私たち「葬送野自由をすすめる会」だと自負しています。 

             2010年2月1日
                 葬送の自由を進める会
                 会長 安田睦彦