このページでは、葬送基本法制定というテーマについて、会誌「再生」に掲載した記事を中心にまとめています。
葬送の自由をすすめる会は、2008年度から葬送基本法の制定を求める活動を開始しました。
わが国の葬送についての現行法は、墓地葬のための「墓地、埋葬等に関する法律」(墓埋法)しかありません。この法律は、まだ土葬中心だった1948年に施行されたもので、自然葬の広がりなど、多様化した最近の葬送の現状には合わなくなっています。
1991年の秋、それまで違法とされてきた壁を破ってわれわれの会が神奈川県の相模灘で行った初の自然葬を、国も追認しました。自然葬は市民権を得て、今では、散骨をビジネスとする業者や樹木葬や植樹葬に取り組む寺院、民間団体、自治体、それに個人の自然葬なども各地で多彩です。
背景には、カネばかりかかる形骸化した葬送習俗への反発、都市化、核家族化、少子・高齢化など大きな社会構造の変化があります。その中で日本人は死者をどう送るか、作法を見失っているという声もあります。
このような中、北海道の長沼町で違憲性の濃厚な散骨禁止条例が制定されるなど、いくつかの自治体で逆行の動きもみられます。そうした混乱の裏には、「自然葬は墓埋法の対象外」といいながら時代遅れの法に固執する国の姿勢が見え隠れします。
遺骨を自然に還すか墓に入れるかの選択を公正に保障し、葬送の自由を原則とする葬送基本法の制定をすすめ、死者をいかに尊厳をもって送るか市民の側から真剣に考えるときではないでしょうか。
